蚊取り線香にベープマット、吊り下げ式にプッシュタイプと可能な限り虫除け対策をしていても刺される時は刺されるものです。
赤ちゃんはまだ言葉が話せず「蚊に刺されたよー!」とママに伝えることができません。
適切な処置をされないまま、刺された部分を掻きむしってしまうと「とびひ」などに発展する場合もあります。
今日は赤ちゃんが蚊に刺されてしまった時に役立つ、応急処置の手順を調べてきました!
お忙しいママと、可愛い赤ちゃんのために少しでも役に立てれば幸いです。
目次
赤ちゃんが蚊に刺された時の対処法は?
実は蚊に刺された後の身体の反応としては以下の2種類に分かれます。
- 即時型(そくじがた)反応・・・刺されて15分以内に腫れて痒みを伴う
- 遅延型(ちえんがた)反応・・・刺されて1日~2日後に腫れて痒みを伴う
成人は主に即時型反応が多く刺されてすぐに腫れて痒くなりますが、赤ちゃんは個人差があって遅延型反応になる場合もあります。
①患部をストローで吸う
今まさに赤ちゃんの肌に蚊が止まっていたり、刺されたのが明確な場合にはまずこの方法がおススメです。
蚊は肌から血を吸うと同時に私たちの体内に「唾液」を注入してきます。
この唾液の中には麻酔作用や、凝血防止作用があるといわれていて『痒み』を感じる原因になります。
その注入された唾液を少しでも体外に出すことで、その後の痒みや掻きむしりを抑えて虫刺され痕が残りにくくするのが狙いです。
どこが蚊に刺された部分か分からない場合には仕方ありませんが、少し経ってプクッと赤く腫れ始めてからでも吸わないよりはマシかと思われます。
乳幼児のうちは肌も敏感で、普通の蚊に刺されただけでも直径5センチ前後に大きく腫れ上がることが多いのです。
まだ虫刺されに対する抵抗力も少ないため、可能な限り体内から蚊の唾液を吸い出してあげましょう。
私も何度かやってみましたが、ストローでは吸引力が弱いようで、なかなかうまく吸えませんでした。
そこで見つけたのがこちらです。
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もともとはヘビに咬まれたり、ハチやアブに刺された時などに使うものですが、蚊にも効果が期待できそうです。
ただ、もし赤ちゃんが遅延型反応で刺されたのが昨日や一昨日の場合には、注入された唾液はすでに患部周辺に吸収されています。
その時は吸引を諦めて次の手順に進んでください。
②刺された部分を石鹸と流水で洗う
患部の吸引が終わったり、いつ蚊に刺されたか分からない場合にはここからの手順で処置をしていきましょう。
患部にまだ蚊の唾液が残っている場合がありますので、石鹸をつけて水道などの流水で刺された部分を洗い流します。
流水の代わりに濡らしたガーゼハンカチやハンドタオルで優しく患部を拭き取っても良いです。
あまりゴシゴシ擦ると肌への刺激となって痒みを誘発してしまうので、力加減には注意が必要です。
大きく腫れている場合でも、患部の周りを清潔に保つという点で水で洗うのは有効と思われます。
赤ちゃんが爪で引っ掻いてしまうことも考えて、傷口から様々な雑菌が入り込む可能性を減らしておくのも重要です。
③患部を冷やす
蚊に刺されたところ水で洗い流したら乾いたタオルでポンポンと軽く叩くようにして水気を取ります。
その後で患部を冷やすのですが、ケーキ屋さんなどで要冷蔵のものを買った時についてくる小さめの保冷剤が便利です。
よくある5センチ×10センチ位の長方形のものが使いやすいです。
ただし直接当てると冷え過ぎてしまうため、濡らしたガーゼハンカチやハンドタオルに包んでから患部に当てます。
それでも冷え過ぎる可能性があるので、ママの手で押さえつつ時折患部の冷え具合を確認しましょう。
時間にして10分~15分くらいが妥当と思われます。
患部を冷やすことで腫れを抑えるとともに、血管を収縮させて痒みが広がるのを防ぐ効果があります。
蚊が発生する季節になりましたら、2~3個は冷凍庫に常備しておくとすぐに使えて便利です。
④塗り薬やパッチで処置する
患部の冷却が済みましたら、再度赤ちゃんの肌の水気をしっかり取りましょう。
それから蚊に刺された部分の「掻きむしり・掻きこわし」を防ぐための処置をします。
まずは市販の塗り薬ですが、生後3ヶ月から使える液体ムヒベビーがおススメです。
ステロイド剤を使っておらず、アルコールやメントールなどの成分も含まれていないため、肌への刺激が最小限で済みます。
また、赤ちゃんが1歳以上になっていればパッチタイプが使用できます。
患部を丸ごと覆うことによって掻きこわしの防止になりますが、肌の弱い子はかぶれる原因にもなります。
1枚の使用は4~5時間が目安とされています。
また、はがれたパッチの誤飲には十分注意しましょう。
それから掻きむしりを少しでも防ぐために、赤ちゃんの手の爪をこまめに切っておくことも大切です。
市販の薬が不安な方は、行きつけの小児科で赤ちゃんに合ったものを処方してもらうのが良いでしょう。
逆にしない方が良いことは?
赤ちゃんが蚊に刺された場合、以下の点には注意しましょう。
良かれと思ってしたことが、赤ちゃんに適していない場合もあります。
- 患部をつねって蚊の唾液を搾り出す
- ママの口で直接刺された部分を吸う
- お湯で患部を洗う
- 赤ちゃん用でない薬を塗る
- 刺された部分にセロテープを張る
蚊の唾液は体外に出すのが良いのですが、ママの指や爪で搾るのはおススメできません。
赤ちゃんの肌を傷つけてしまうほか、口で強く吸ったりすると赤ちゃんの柔肌に内出血のアザが残ることもあります。
また、患部を洗うのに水ではなくお湯を使うと血の巡りが良くなってしまい、痒みを増幅させる可能性があります。
それから、私たち大人が使うような塗り薬などは赤ちゃんの肌には刺激が強過ぎます。
かえって肌荒れなどの原因になったりするので使用は控えましょう。
セロテープはテレビなどでも紹介されたり、口コミで広まっている民間療法です。
張ることで患部が空気に触れるのを防ぎ痒みを抑えるというものですが、まずセロテープのノリが衛生的ではありません。
まだまだ肌の弱い赤ちゃんにはかぶれてしまう可能性もあります。
まれに重篤化(じゅうとくか)する場合も?
蚊に刺された時に痒くなるのは、蚊の唾液に対して身体がアレルギー反応を起こしているからです。
これが、赤ちゃんの体質によっては「ただの虫刺され」で済まない場合もあります。
特に初めて夏を迎える赤ちゃん(冬~春生まれでまだ0歳)には注意が必要で、アレルギーによって高熱が出たり下痢になる可能性が考えられます。
上でも説明した「遅延型反応」で、刺されてから数日後に湿疹や水泡ができることもあります。
虫刺されが原因でないこともありますが、他に思い当たることがなくいつもと様子が違うと感じたら小児科か皮膚科を受診しましょう。
さらに年間数人~数十人といったわずかな例ですが、蚊が媒介するマラリア、デング熱といった怖い病気も報告されています。
まとめと私の体験談
私にも2人の娘(2歳半と5ヶ月)がおりますが、とにかく夏場は蚊に刺されます。
注意は払っていますが、家の玄関の出入りや自転車の乗り降りの際などに狙われます。
最後に、我が家でも使っている赤ちゃんの柔肌にも使える自家製の虫除けを紹介しておきます。
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市販のものより効き目が弱く持続時間が短いため、こまめに付け直す必要はありますが材料は天然素材なので安心できます。
冒頭にも書きましたが、赤ちゃんは肌が弱く刺された痕が残ることも多いため、迅速かつ適切な処置が必要です。
蚊を寄せ付けない方法を徹底することと同じくらい、「刺された後の手当て」も重要です。
貴女の大切な赤ちゃんのためにも、慌てずに落ち着いて対処しましょう。