今年もまた嫌な蚊の季節がやってきました。
ただ、去年までと違うのは家に小さな赤ちゃんがいるということではないでしょうか。
私たち大人だけの時はそれほど気にされなかったと思いますが、赤ちゃんにベープマットなどの殺虫成分は大丈夫なのか心配になると思います。
小さな虫に効くなら小さな赤ちゃんにも何かしらの悪影響があるのでは?と考えるのは親として自然なことです。
今日はそんな赤ちゃんとベープの安全性について徹底的に調べてきました!
可愛い赤ちゃんとママさんのお役に立てれば幸いです。
そもそも「ベープ」とは?
タイトルにもあります「ベープ」はフマキラー株式会社の製品(登録商標)ですが、一般的にマット方式やリキッド方式といった蚊取り線香ではない方の虫除けを指すことが多いようです。
ちなみに今では各メーカーでも同じようなマット式の虫除けが開発・販売されています。
- ベープマット・・・フマキラー
- ノーマット・・・アース製薬
- 金鳥かとりマット・・・大日本除虫菊(キンチョウ)
余談ですが「ベープ」の語源はvaporize(=蒸発させる)からきているといわれています。
そんなベープには他にも
- おすだけベープ・・・屋内のプッシュ式
- どこでもベープ・・・玄関や軒先などの吊り下げ式
などのシリーズで、マットやリキッドに加えてカートリッジタイプもあります。
赤ちゃんにベープは大丈夫なの?
ではここからが本題なのですが、実際に赤ちゃんに対して大丈夫なのかどうかはメーカーに直接聞いてみるのが一番です。
そこでフマキラー株式会社のお客様窓口に電話して、話を聞かせてもらいました。
その内容を要約してみると
『私たち人間や犬、猫などの恒温(こうおん)動物にはベープマット(リキッド)の殺虫成分であるピレスロイドを分解する酵素を持っている』
『呼吸などにより体内に入った場合でも、尿などに混じって速やかに体外に排出されるため蓄積されることはない』
『乳幼児でも、この分解酵素を持ち合わせているので基本的に大丈夫』
との事でした。
ただし使用上の注意として、締め切った室内での使用は避けるように言われました。
夏場でエアコンを使用していても、ベープの使用中及び使用後しばらくはなるべく換気をした方が良いでしょう。
ちなみに、成分的には蚊取り線香と大きな違いはないそうです。
しいて挙げるなら、殺虫成分であるピレスロイドを揮発・周囲へ拡散させるための熱源に「火」を使うか「電気」を使うかということでした。
ただし、ベープシリーズの中にある虫除けスプレータイプの「スキンベープ」にはディートという虫が嫌がる薬品(忌避剤)が使われています。
このディートですが多くの虫除けスプレーや肌に塗るタイプの虫除けに含まれていて、国民生活センターによると「まれに人体への影響が報告されている」とあります。
まだ肌の弱い赤ちゃんには使用しない方が良いと思われます。
ベープマット(リキッド)のメリット・デメリットは?
長所短所を検討してみました。
まずメリットとしては
- 火事や火傷になる心配がほぼ無い
- 匂いがほとんど出ない(無香か微香)
- 衣服や壁紙、家具などに匂いが付きにくい
- 煙が出ないので目や喉の粘膜への刺激が少ない
- 喘息持ちの子供にも影響が少ない
といった所でしょうか。
蚊取り線香と比べると、小さな赤ちゃんや子供のいる家庭では電気式の方が安全性が高いように思われます。
次にデメリットですが
- アレルギー体質の赤ちゃんには注意が必要
(殺虫成分によるので他の虫除けでも同様) - 無香料だと使用量が分かりにくい
(匂わないため実感が薄い)
などといった点が挙げられます。
少数ですが、ベープやその他の殺虫・虫除け製品に使われている化学物質「ピレスロイド」をアレルゲンに持つ子供もいます。
他に思い当たる原因がなく、赤ちゃんの機嫌や具合がいつもと違う場合には使用を中止しましょう。
そして念のため、かかりつけの小児科を受診してアレルギー検査などをしてもらった方が無難です。
化学成分が気になる方には?
上の項目で赤ちゃんに対してベープは基本的に大丈夫と書きました。
しかしながら赤ちゃんにアレルギーがあったり、使わないに越したことは無いと考える方もおられます。
そんな場合には天然由来の成分を用いた虫除けを試してみるのをおススメします。
これは赤ちゃんの洋服やベビーカーに「貼るタイプで」効き目は約6時間あります。
赤ちゃんに良くないとされている化学物質「ディート」は使われておらず、天然ハーブの精油を原料としています。
使用方法としては赤ちゃんの肌には直接貼らず、袖口や襟元など肌が露出している近くの「衣服」やベビーカー、ベビーベッドなどに貼り付けましょう。
注意点としてはシール自体の「誤飲」が考えられるので、貼り替えの際には古いシールの回収が必要です。
上記のように誤飲が心配という方には「吊るすタイプ」の赤ちゃん用虫除けもあります。
お出掛けの際のベビーカーやベビーベッドの縁などに引っ掛けることが可能です。
45日程効果が持続するので、シールの様に毎回貼る手間も省けます。
まとめと私の体験談
私にも2人の娘(2歳半と5ヶ月)がおりますが、正直なところ虫対策には結構悩みました。
「赤ちゃん用」というのは通常品に比べてどうしても殺虫効果・虫除け性能を落とさざるを得ないものです。
虫を徹底的に排除しようと考えるなら薬品の効き目は強くなり、赤ちゃんにとっては不向きになります。
かといって効き目を落とし過ぎてしまうと、蚊は平然と寄ってきてしまいます。
ちなみに「蚊取り線香」について気になる方にはこちらの記事をおススメします。
⇒赤ちゃんに蚊取り線香は大丈夫?使用上の注意点も徹底検証!!
最終的にどのタイプの虫除けを選ぶかはママさんの判断になりますが、できるだけ赤ちゃんのことを第一に考えてあげたいものです。